日テレの報告書2024/06/03 08:25

どこが悪かったのかと言ったら、もう最初の「スタッフが物語のテーマを理解しなかった。テーマになど興味もなかった」というところにつきると思う。
ドラマ班はただ、ライトなラブコメを作りたいだけだった。
細かな修正も信頼関係の崩壊も、全部ここから来てる。

ドラマが動いている状態で、「可愛い制服の高校に行きたかったという設定にしたい」とか、テーマと真逆のアイデア出されたら、絶望するだろう。
「可愛い制服なんてどうでもいい」ってどんなに訴えても、「原作者さんは難しい人」でスルーされる。きっと今ですら、どこがいけないのかわかっていない。

芦原さんははっきりと何回も要求を書いていた。「言わなかった」のではない。
スタッフが無視した。あるいは、理解できなかった。

最初の最初に「テーマはこうです、ブレないでください」としっかり合意をとることは大事。違うと思ったら断る勇気も必要だと思う。
逆に、テーマさえ理解してもらえているのなら、そして信頼できる人たちなら、好きにしていい。少なくとも私は。

信頼できると言うのは、進捗報告があって、約束を守るということ。嘘をつかないこと。勝手に作品をいじらないこと。相手の意見を無視せず聞くこと。
私の時の本編ドラマスタッフは信頼できる人たちだった。だから任せた。
自分も気をつけたい。

最後にあったプロデューサーの、失敗を恐れずやっていこうという言葉には寒気がした。なぜこれを最後の締めで使おうと思った。書いた人が恣意的に何か訴えているのか。

芦原先生とはまったく面識がないけれども、苦しい。

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派遣社員あすみの家計簿2

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青木祐子

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現在は、集英社オレンジ文庫、集英社文庫を中心に書いています。
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◆コバルト文庫「ヴィクトリアン・ローズ・テーラー」(略称ヴィクロテ)全29巻完結。
◆ヴィクロテは、読売新聞社主催の「SUGOI JAPAN AWARD2015」ライトノベル部門において、ベスト50に選出されました。

◆「嘘つき女さくらちゃんの告白」が、2017年本の雑誌、オリジナル文庫大賞の、最終選考6作に選ばれました。

◆「これは経費で落ちません!」2019年7月よりNHKドラマ10にて、ドラマ放映。全10回。主演:多部未華子、重岡大毅 (敬称略)

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