「わが友ヒットラー」 ― 2011/02/17 20:58
三島由紀夫は戯曲が好きなのです。
ていうか、小説だとうまく読めません。文章がキレイすぎて。
これは実際あったナチスの粛清「長いナイフの夜」、レーム事件をもとにした舞台です。
男四人しか出てこない、密室の会話劇。
ヒットラーに生田斗真。
将校レームに東山紀之。
ふたりの軍服拝めただけでも眼福です。
生田斗真の声がいい。はじめて聞きましたが。ほれぼれ。
レームは軍人、ヒットラーは芸術家。
レームは最後までヒットラーに友情と忠誠を誓い、その言葉にひそかに傷ついているヒットラー。
三島由紀夫は軍隊に憧れて大衆をとりこもうとしたのに、最後まで作家から抜け切れなかった。
だから、てっきりヒトラーに投影して、だからこそ自分にないものを持っているレームを作品上で殺したのだと思ったら、逆だった。
三島はレームに思い入れてたんだそうだ。
なるほどねー。人の心は奥深いです。
これ二本立てでして、近日中にもう一本、「サド侯爵夫人」を観る予定です。
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