ルーレット ― 2010/12/05 23:24

写真はオモチャですが、取材先では、ヨーロッパ式の本物も見せてもらいました。
ヨーロッパの古典的なルーレットは舵がついていて、いまの主流であるアメリカ式のは舵がなく、ホイールを直接回すそうです。
教えてくれた方は、アメリカ式とヨーロッパ式の違いに詳しい方で、比べながら答えてくださるので助かりました。
たとえば、
ルーレットといえば、客により色が違うルーレット用のチップがあり、ディーラーは色で客を区別していると思っていたのですが、
それはアメリカ式で、ヨーロッパ式は、みんな同じ、そのまま換金できる共通のチップを使うそうです。
ということは、テーブルに置いたチップ、配当を配るとき、誰のだかわからないのでは?
「わからないときは、このチップはどなたのですか、と訊きます」
では、勝ったチップを、別の客が「そのチップを置いたのは俺だ」と言い出したらどうするの?
「そういう人はいない、ということになっています」。
なるほど、紳士の遊びだから。
思いがけないところでツボです。
アメリカ式のがわかりやすいけれども、古典的なのも粋だなあ。
古典的といっても、実はホイールの配列は、アメリカ式のが古いそうなんですけれども。
教えてくれた方は、もと海外のカジノのディーラーでもあるので、さりげなくチップを置く姿も手馴れていて素敵でした。
「チップを集めるときとか、慣れたディーラーは小技を披露してくれることもあります。実は影で練習してます」とのこと。
小技見せてー、と喉まで出かかりましたが言えませんでした。
こういう取材をするのは、書き終わってからが多いです。
資料と想像でいったん書いてしまってから、現実を知って修正をかけていく、という形です。
思わぬ事実が出てきたらどうしよう、とヒヤヒヤです……だいたい出てきます。
だったら最初に取材すればいいんですが、そうすると事実に拘泥して書けなくなったり、興味が薄れてしまったり、つい上から目線になってウンチクを披露したくなったりするので。
こうであってほしい! こうに違いない! という憧れの雰囲気を書きます。ああ恐ろしい。
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