ドラマ第3話「逃げる男」2019/08/11 16:56

第3話も面白かったです!

ドラマ第3話のエピソードは、小説だと2巻の第3話「気にしないでいいよ、おごるから。出張手当入ったから!」と、
3巻の第2話「逃げるなよ?絶対に逃げるなよ?」になります。
山崎さんは5巻第2話、「カラークリスタル」で主役になっています。
馬垣さんは、5巻第4話、「それでもあたしは男っぽい女」にも出てきます。

馬垣は原作屈指のクズ男です。
性格はおそらくそれほど悪くない。でも無責任。
持っているボールをポイとどこかに捨てる人です。面倒だから、やりたくないからっていう理由だけで。
馬垣のエピソードを書いてみたのは、彼のような人を理解したかったというのもあります。

理解できなかった……。

これまでにも「幸せ戦争」で逃げる男を書いたことがあるんですが、やっぱりわかったようなわからないような、という感じです。
なんで逃げるんだろう?なんで、突き当たりが行き止まりだってわかっているのに、一見楽そうだからってだけでその道を行くんだろう?
勇気がない、キャパシティーがものすごく狭い、叱られることがものすごく苦痛で、目の前の叱られるという苦痛から逃げるためなら、常識も良心も吹っ飛ぶし、将来のことなんてどうでもよくなる?
刷り込み、条件反射みたいなもので、狡いとか性格や頭が悪いというのとも違うのかなと思ったりもします。


逃げるというのも生きるスキルのひとつです。褒められるようなことではないですが、自分を追い詰めるくらいなら逃げればいいと思っています。
演じてくださった岡崎さんはミステリアスでした。馬垣はきっと、一部の人には一目置かれているのでしょう。負の方向かもしれませんが。
たぶん彼には何かある。そう思いました。


馬垣はスピンオフでもう一回書きたいです。
誰かを理解したくて小説を書く、というのはたまにやりますが、やはり男性は理解しにくいです。
男性は女性よりも刹那的で、良くも悪くも爆発力があると思うんですが。どうしてもわからない感覚があります。

他にも、真夕ちゃんも太陽も逃げないよなあ、素直なのってすごい強いことだなあとか。
やっぱり新発田部長はいい上司だなあとか、早朝出勤してくれる経理部員のチームワークもいいなあとか、
「馬垣!」って吉村部長が怒ったとき、私ちょっと感動したんだよね。
みんな馬垣には触らないようにしていたと思う。面倒くさいから。だけど吉村部長は本気で怒って、一緒に謝った。
吉村部長は逃げない男だったわ。
やっぱり部長ズはいい。


あと、Twitterのほうで書きましたが、営業部のエース山崎さんと山田くん、女子たちにダブルマウンテンと呼ばれています。

「聞いて聞いてマウンテンが!」
「どっちの山? 前髪長いほう? 紫外線強いほう?」


これ思いついたんで、書かずにいられなかった。
営業部きってのイケメンエース2トップでも、ロッカールームの女性たちにかかったらこんなもんでしょう。
総務部ガールズ可愛いです。
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2002年、「ぼくのズーマー」で集英社ノベル大賞受賞。
現在は、集英社オレンジ文庫、集英社文庫を中心に書いています。
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