「嘘つき女さくらちゃんの告白」を書くにあたって ― 2017/01/20 20:27
昔の知り合いに、虚言癖の人がいました。
生い立ちだったり、仕事の経歴だったり。とても無邪気に、「自分をよく見せるための嘘」をぺろっとつく。
わたしはすごく不思議でした。
だってバレバレなんですよ。
初対面の人はもちろん気づかないから、「凄いなあ」「憧れちゃいます」なんて言っているんだけど、ちょっと長く一緒にいれば嘘だってわかっちゃうんですよ。
一緒に聞いている私が、いきなり「それってこの間の話と違いますけど」って言い出したらどうするんだろう。そういうことを、この人考えないのかなと思ってた。
一回だけ、嘘を私が指摘しちゃったことがありました。
何かの雑談で、その人が、ある小説のエピソードを自分の体験談として話したのですが、私はその小説をたまたま読んでいたので、「あ、それって○○にあった話ですよね」って空気を読まずに言ってしまった。
その人は「え?何言ってんの?ごめんね、この子ってちょっとおかしくて」って、私を変人にして乗り切ってしまいました。まわりは大爆笑。
こういうのって、神経質に設定を作り上げるよりも、その場の雰囲気をつかむことが要なんですね。
学びたくないけど学んでしまった。
で、もっと不思議なのは、
私以外の初対面じゃない人たちも、嘘に気づいているはずなんだけど、そうかそうかって話を合わせているところ。
こういうのって指摘しないもんなんだねえ。
で、指摘しなきゃ、それが事実として何の支障もなく進んでいくもんなんだなと。
それとも、おかしいと思うわたしがおかしいのか?
今でも思い出すと、ちょっと調子のくるわされる感じになります。なんだったんでしょうあれは。
「あの人」はひとりではありません。
今後いずれまた、このテーマで書きたいです。
「嘘つき女さくらちゃんの告白」発売日です ― 2017/01/20 20:55
盗作、経歴詐称、結婚詐欺。
その女は息を吐くように嘘をつく。
驚愕のラストが待つ。サスペンス長編!
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本日発売の「青春と読書」に、神田法子さんの書評が載っています。
「嘘に心を盗まれた人たちの物語」。
嘘つき本人もなんだけど、嘘と知りながら飲み込んで騙されに行く、善良な人たちの話を書きたかったんですよね。
今回、取材をこれまでになくさせていただきました。
それが面白い……といったら語弊があるのですが、絵についてよりも、皆さんが絵を志すにあたっての気持ちや人となりがとても興味深く、胸を打たれました。
みなさん努力家で、素晴らしい方ばかりでした。
協力してくださった漫画家、芸大出身の方、イラストレーター、編集者の方々、ありがとうございました。

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