上海恋茶館 ジンジャー・ティーは熱くまろやかに ― 2012/12/02 12:45
「上海恋茶館」シリーズの最終巻になります。
これを書きはじめたときはヴィクロテが終わったあとで、
この作品に限らずですが、どうもぼんやりしてしまって、思うように発想がすすまない、テーマを絞りきれない、といったようなところがありました。
いろんなアプローチが可能な作品だったから、なおさらですね。
少しずつ、担当さんと相談して考えながら書いてきた、という感じです。
それまでわりとキャラにまかせて走ってきたので、戸惑った部分もあったけど、別のやりかたでまったく別のを書いてみることで、いろいろ開けました。
最後はおさまったかな? 個人的には、よかったかな、と思っています。
フェイと明の出会い編なら別に書ける。フェイの子ども時代も書ける。
フェイは最初からいて、明とルパートは自然発生したキャラです。
あと、この時代の清、日本の日露戦争あたりまでの資料をけっこう読んだので、勉強になったな。
明治維新のその後の日本、いつか書きたいです。
龍之介とリリアは、10年後くらいも面白いかもしれないと思います。
リリアは伝説の美人貿易商、龍之介は外交官でね。26歳と33歳で、好きあってるけど、時代が不穏すぎて結婚できない。
なんだか、菊池寛の小説みたいですけど。
あ、あとひとつおまけ!
この表紙、この写真だと隠れてますけど、
帯をとると豪華ティーセットがすごく素敵なので、見てみてください。
冷たそうな龍之介見るとなんか苛めてやりたくなりました。サカノさんのイラスト大好きです。
読んでくださったみなさま、ありがとうございました。
次作の予定などは、コバルトのサイトと並行して、このブログでも告知していきたいと思います。
本とか ― 2012/12/12 20:36
はじめて読む作家さんだけどいいなあ好きだなあ、なんて思ったあとで、
なんだ私、この作者と会ったことあるじゃないか!
と気がついて愕然とする。
あああ……向こうは私の本読んでるって言ってくださっていたのに、
もっといろいろ語り合っとけよバカ。
普通の人だった。いい意味で。
日常のちょっとしたことを、きちんと見ている普通の人。いいな。
今年はもう目標冊数読んでるので、忙しい中焦りながら本読んで、何やってるんだろう私、なんて思わなくてもいいのです。
原稿が進まなくて、なんとなく読書しているうちに達成してしまった。
年末年始には、『屍者の帝国』読む。
細切れに読みたくないのでとっておいたのです。
湿度35% ― 2012/12/20 21:46
ハンドクリームも、香りや感触よりも、実用性重視で。
冬だなあ、なんて。気付くの遅すぎ。
ありがとサマー 2012 BOOK ― 2012/12/21 21:58
「ありがとサマー 2012 BOOK」
届きました!
意外と厚い。160ページあります。文庫の半分くらい。
で、けっこう読み応えがあります。
サイズや装丁も文庫と同じ感じで、
9人のコバルト作家による短編集、と考えると、これまでになかった本かもしれません。
自分が競作短編集を読むのが好きなので、嬉しいですね。
私の話は、ヴィクロテのその後のお話、
「彼の宝石、彼女の手袋」です。
平清盛 ― 2012/12/24 21:41
栄枯盛衰。正義と悪ではなく、人間の対立軸に絞って物語を作っていたのが新鮮でした。
脚本家と演出家に敬意を。
スピンオフで源氏編を作ってくれないかなあ。
26日、平家物語の冒頭を追記。
切なく美しい。日本の数ある物語や文献の中でも白眉の言葉じゃないかな。
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祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり
沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらはす
おごれる人も久しからず ただ春の夜の夢のごとし
たけき者もつひには滅びぬ ひとへに風の前の塵に同じ
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